●釣果を左右するリール選び！

　　釣りには欠かせない高機能なリール達

　現在、販売されている釣り道具全般、各メーカーの技術が著しい発展を遂げている

　中、基本的な操作機能は昔と何ら変わりないと言っても良いと思いますが、滑らかな

　ドラグ機能や、素材の軽量化、防錆加工等は優れた耐久性を誇り、目を見張る物が

　有るのは事実です。愛着の沸きそうな一品を選べば長く釣りを楽しんで頂けるので

　はないでしょうか。（安物でもメンテナンスを、しっかりやれば、長持ちします）

　ここでは色々なリールの特性に付いてご紹介したいと思います。

  スピニングリール(フロントドラグ)

　一般的なリールの総称として、皆さんスピニングリールを思い

　浮かべると思われます。このリールが持つ特性は、比較的軽

　い仕掛けを投げた時でも、よく飛ぶので、一番普及していると

　思います。また、サイズバリエーションも豊富で価格も手頃な

　物から最高級品まで幅広く揃っています。時として、思わぬ大

　魚が掛かった時でもラインが魚の引く力に応じてスムースに

　出て行くドラグ機構を備えているのが特徴です。

　　※事前に魚の大きさを想定して予めドラグの調整を、しておけば安心です。

  リアドラグリール

　フロント式と異なり、リール本体の後方にドラグシステムを

　装備しています。例えば、想定していた、魚以上の大魚が

　釣れた時でも、魚と、やり取りをしながら、簡単にドラグ調

　整する事が可能です。主に小型の物が多く、大きい物は、

　あまり、普及していません。またフロント式に比べ、若干ド

　ラグ機構の利きが悪いのも否めません。主に小型の魚狙

　いに適していると思われます。

  レバーブレーキリール 

  離島での青物（カンパチ・GT）や磯の上物を釣るのに良く使

  用するリールです。掛かった魚の強烈な突っ込みに対応で

  きる様にレバー操作で糸が出せる機能が特徴です。ストッ

  パーがONの状態では完全にロックされた状態を保ち、まっ

  たく糸は出ません。使用する時は、ストッパーを必ずOFFに

  した状態で、人差し指でレバーブレーキを握り、上手くコント

  ロールしながら糸の出を調節します。一定以上の負荷で自

  動的に糸が出てライン切れを防いでくれる一般のスピニング

　リールに比べると、操作上、慣れるのに少し練習が必要です。

  遠投用リール 

  投げ釣り専用リールは、ご覧の様に見た目に大きく異なる

  点が一つ有ります。通常のスピニングリールと比べ、大口径

  のスプール(糸を巻く部分)の形状が挙げられます。投げ釣り

  専用リールのスプールは、溝が浅く長いのが特徴的と言えま

  す。キャスト時のライン放出抵抗を少なくし、より遠投性を高

  めると言った理由から投げ釣り専用リールは現在も、この形

　が主流です。それから、あくまで飛ばす事を目的に作られた

　リールですので、ドラグ機構は殆んどの機種に搭載されていません。

  ベイトリール

　ベイトリールは糸ヨレし難い構造ですので、太いラインを巻く

　のに向いています。また、ラインを巻き取る方向と出て行く方

　向が同じですので、ラインを巻き取るパワーも強く、特にバス

　フィッシングに好んで使用されています。唯一の弱点は、バッ

　クラッシュ（スプールの回転以上にラインが出てしまう）と呼ば

　れるラインが絡まる現象が頻繁に起こる事です。これはルア

　ーをキャストする時にスプールフリー（自由に回転する状態）

　になってしまう、ベイトリール特有のトラブルです。

　近年、各メーカー、技術の飛躍的な進歩によりメカニカルブレーキや、キャスト時の

　スプール回転を制御するブレーキ機構を採用しています。現在の主流は、遠心力と

　マグネット（磁力）制御の二つのタイプが有ります。

　※ベイトリールを使用してキャストする際はルアーの重さ等によって、このメカニカ

　　 ルブレーキを調整する必要が有るため、初心者には扱い難いリールと言えます。

　　　（入門用はスピニングリールがお勧めです）

  タイコリール

　画像の様な太鼓型の形をしたリールでも、片軸、両軸、二つ

　の異なるリールが存在します。両軸リールと言うのは糸を巻

　くスプールを支える軸が両端から延びて、スプールを両方の

　軸で支える構造のリールの事です。
　ところが見た目は同じ様な太鼓の形をしたリールでもスプー

　ルを支える軸が片側だけの物も有ります。　

　このリールはその名の通り、片軸リールと呼びますが、主に巻き取り時に殆んど負荷

　がかからない落とし込み釣りや、フライフィッシング用のリールに使用される事が多い

　のが実情です。

　上述した２種の釣りではリールの目的が基本的に糸を収納する為だけなので、片軸

　リール使用時のデメリットに関して言及すれば巻き上げ力が弱い、巻き上げが遅い、

　と言った事は重要な要素では無いと言う事です。

　※構造的にもシンプルで尚且つ軽量の物が製作工程上、作り易いので片軸リール

　　 の方が一般的です。以上の事を踏まえますと、ウキ釣りやチョイ投げ釣りには不

　　 向きと言えます。

  　　購入するリールが決まったら！？

　　　●さらに、基本的な事を踏まえて考えてみましょう。

　◆　釣り場に適したリールか？

　◆　巻きたいラインのキャパは十分に有るのか？

　◆　竿の号数と合っているか？

　◆　対象魚を見据えたパワーを持っているか？

　それぞれの道具が三位一体と成って、特性を十二分に発揮出来ると思います。

　例えば、投げ釣りなどで、ポイントが遠い場合、投げ専用リールの方が有利ですし、

　また少なからず距離も稼げます。探り釣りでしたらベイトリールやタイコリールの方

　が扱い易いでしょう。対象魚や釣り場に合ったリール選びはとても重要です。

　　■釣果を左右すると言っても、決して過言では有りません。

　　※主に波止釣りに適した、一般的な対象魚と道糸の号数を下記に掲載します。　　

　　使用するリールのラインキャパシティーに適合しているかチェックしてみましょう。

　　　●波止の対象魚、抜粋

　◆　メバル・カサゴ・海タナゴ・ウマズラハギ・サヨリ・ハゼ：道糸１号〜２号

　◆　アイナメ（ポン級）・中型チヌ（黒鯛）・スズキ（ハネクラス）：道糸２号〜３号

　◆　スズキ・ハマチ・大型チヌ・アコウ：道糸３号〜４号

　◆　タチウオ・アジ、イワシのサビキ釣り：道糸３号〜４号

　　（サビキ釣りはオモリカゴを使用するので道糸３号〜４号が適しています）

　次に、それぞれのリールの糸巻量について掲載します。リールのサイズについては、

　各メーカーで機種に関わらず呼称が統一されては来ていますがメーカーにより若干

　の違いが有りますので注意してください。

　　　　　　※ここでは一般的に良く使われているシマノとダイワの例を取り上げます。

  オールマイティーな一台

　波止でオールラウンドとして使用するなら、道糸３号が１５０m〜２００m巻けるキャパ

　を持ったリールなら、中型クラスがヒットしても大丈夫でしょう。ウキ釣り、サビキ釣り

　全般、使用頻度は高いと思います。

　ルアーで青物やスズキを専門に狙うなら道糸４号が１５０m〜２００m巻ける３０００

　番〜３５００番のリールを選んだ方が安心です。また、ルアー釣りに使用する糸の

　特性として、ルアーを出来るだけ遠くへ飛ばす必要が有るので、空気抵抗を軽減す

　る為に、ラインを細くした方が良く飛びますが不意の大物の事を考えると、４号位

　が安心して釣りに専念出来ます。

　　※飛ぶ事も大事な事ですが折角のヒットをバラさない為にも使用するラインの

　　　 号数は良く考えましょう。

  リールを選ぶ時のチェックポイント！

　まず、各部分の仕上がりを丹念に観察する事です。ハンドルを持って回した感じの

　滑らかさや、スムースなラインローラーの回転、ローターのガタ付き、スプールの

　着脱機能など、目で見える箇所は全てチェックした方が無難です。

  ラインを平行に巻ける物が鉄則

　全てのリールに言える、肝心な事とは、ラインがスプールの片側だけに偏らずに、

　綺麗に、且つ平行に巻けると言う事が前提です。でなければ、様々なトラブルの

　要因にも繋がり兼ねません。また密に巻けるリール程、精度の面でも安心出来る

　ので申し分有りません。特にベールの形状と巻く時のギアのバランスが悪ければ、

　スプールの片側にラインが偏って巻かれてしまいます。各メーカー著しい技術の進

　歩により、こう言ったトラブルは軽減されたと思いますが、こればかりは実際に使っ

　てみないと分かりません。

　※高級品は安心して使用出来ますが稀に安価な物でも兼ね備えた物が有ります。

  スムーズなドラグ機能

　ドラグシステムはスピニングリールとベイトリール両方に付いている機能です。ドラ

　グシステムは調節する事によって、魚の引きが一定の力を超えた時に糸が出てい

　くシステムの事です。魚が掛かかった時に、強烈なスピードで走られても、ドラグを

　調節する事でラインが切れる事を防いでくれる頼もしい機能です。特に、スピニン

　グリールはベイトリールよりも細いラインを使うので、ドラグの調整には細心の注

　意が必要です。

　また、高価なスピニングリールほど高性能なドラグ機能が搭載されています。特に

　青物や大型魚を狙っている方には、ドラグ機能は、ライン切れを未然に防いでくれ

　るので、とても頼りに成ります。

　　※値段の高いスピニングリールほど、細いラインを使ってもラインブレイクを

　　　  かなり減らす事が出来て機能も優秀です。

  防錆加工のリールは優れ物

　これから長く釣りをするので有れば、防錆加工が施されたリールを選びましょう。

　一般的にリールは案外、頑丈に出来ていますので、ロッドの様に頻繁に消耗する

　物では有りませんが、常に塩水に晒されているスプールやボディーは海水による

　錆から守ってやる必要が有ります。またベールは防錆性に優れ強度の有る針金で

　出来ていますが、ラインをスムースにスプールに巻く為の重要な役割をしています

　ので、釣りから帰った後は真水で洗ってやって下さい。

　　※道具類を長持ちさせるコツはメンテナンスをシッカリやる事です！

　　　　　　　　　　　釣りは気分で楽しく行きましょう。ご安全に！

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